振り飛車の逆襲 振り飛車受難の時代の石田流
振り飛車の逆襲
将棋の振り飛車はプロアマ問わず人気の戦法ですが、近年振り飛車は不利と言われています。そんな振り飛車の逆襲と称して振り飛車はまだまだやれるというテーマでときどき 最新振り飛車ソフトの将棋を見てみたいと思います。
やはり強い?石田流三間飛車
石田流三間飛車はとても人気のある戦法で、特に初級者の頃はこれを苦手にする人も多いと思います。 その理由としては嵌め手のような手が随所にあり、これらの対策をしても形勢は互角になるという受ける方は気を遣う展開になりやすいというのがあるでしょう。 しかし、人気の石田流ですがプロ間では近年減っている戦法でもあります。
振り飛車受難の時代
現在、プロの将棋では振り飛車が受難の時代と言われています。 これは居飛車のほうが研究が進んでいる点やコンピューター将棋で振り飛車があまり評価されていないという事情もあるようです。 ただ、その一方でコンピューター関係では振り飛車に対して関心が高まっており、強いソフトが公開されています。 その強さは最強を争うというほどではありませんが、その一歩後ろという位置にはあるといえるかもしれません。 そんな振り飛車の最強格のソフトを用いて対局を見てみました。 使用ソフトはコンピュータ将棋選手権には参加していない在野の方が開発した2020年新年最強候補の一角と言われる振り飛車と居飛車のソフトです。 棋譜や説明もありますが、動画のほうが見やすいと思うので動画でご覧下さい。 近年減少傾向にある石田流を見てみましょう。 最初の序盤は石田流にするために自分で指し、その後はソフトの指し方をみてみます。
対局開始
先手が石田流三間飛車です。
▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △6二銀 ▲7八飛 △6四歩
▲4八玉 △4二玉 ▲6八銀 △1四歩 ▲1六歩 △6三銀
▲3八玉 △3二玉 ▲5八金左 △4二金 ▲2八玉 △8四歩
▲6六歩 △8五歩 ▲7六飛 △6五歩 ▲3八銀 △5二金上
▲6七銀 △8六歩 ▲同 歩 △6六歩 ▲5六銀 △5四歩
▲7七角 △8四飛 ▲6五歩 △8七歩 ▲4六歩 △8二飛
▲6六角 △同 角 ▲同 飛 △3三角 ▲6八飛 △9九角成
▲6四歩 △7二銀 ▲6六角 △同 馬 ▲同 飛 △8八角
▲6五飛 △6一香 ▲7四歩 △8六飛 ▲7七角 △7六飛
▲6八金 △7四歩 ▲8五飛 △5五歩 ▲6七銀 △7七飛成
▲同 桂 △7九角成 ▲5八金寄 △9四角 ▲8二飛成 △8八馬
▲6五桂 △1五歩 ▲7一飛 △6二金 ▲6三歩成 △同 銀
▲8一龍 △1六歩 ▲6六桂 △5六歩 ▲9一龍 △7七馬
▲7六歩 △5七歩成 ▲同 金 △1七歩成 ▲同 香 △5六歩
▲同 銀 △1七香成 ▲同 玉 △7六馬 ▲6七歩 △5五歩
▲4五銀 △6五馬 ▲2六香 △5六香 ▲4七金 △6七角成
▲3四銀 △1六歩 ▲1八玉 △3三金 ▲同銀不成 △同 桂
▲8二龍 △7二桂 ▲3六香 △6六馬引 ▲8三龍 △2四桂
▲同 香 △同 歩 ▲4五桂 △2二銀 ▲1五金 △3四歩
▲同 香 △5四銀 ▲6七歩 △7五馬引 ▲7二飛成 △4五銀
▲同 歩 △2五桂打 ▲1六金 △5八香成 ▲1四桂 △4九成香
▲2二桂成 △同 玉 ▲6二龍 △同 香 ▲3三香成 △同 玉
▲4四銀 △3二玉 ▲3三金 △4一玉 ▲5二銀 △同 玉
▲4三銀成 △同 馬 ▲同 金 △4一玉 ▲8一龍 △7一桂
▲2三角 △3二歩 ▲7一龍 △6一飛 ▲同 龍 △5一金
▲3二角成
まで151手で先手の勝ち
これが評価値のグラフです。黒が先手で白が後手です。
122手目の局面です。 ここでは評価が若干割れており振り飛車側の先手は自分がやや有利、居飛車側はほぼ互角と読んでいます。
投了局面 石田流側の勝ちです。
この将棋は1回目で振り飛車の勝利となりました。 たくさん指せば居飛車が勝ち越す可能性が高いですが、このように振り飛車もかなり強いようです。 今後の振り飛車将棋に期待したいところです。
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